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バリアフリビーチの魅力
海は眺めるものでなく、入って遊ぶもの。バリアフリービーチは障害者と支援者が楽しむことができる活動です。 都内の開催実績
・新島黒根海岸 ・葛西臨海公園

新島バリアフリービーチ開催レポート

東京都では、障害者や高齢者等が東京の自然を安心して楽しめる「誰もが楽しめる自然体験型観光」を推進しています。その一環として、旅行業者、体験型観光提供事業者等を対象として、障害者等向けの自然体験型観光プログラムの運営ノウハウを提供する取組を開始しました。令和6年9月に実施した「新島バリアフリービーチ」の様子をご紹介いたします。

動画

目 次

新島バリアフリービーチの概要

「海は眺めるものではなく、入って遊ぶもの。バリアフリービーチは障害者と支援者が楽しむことができる活動です。」これは、今回のモニターツアーで講師を務めたNPO法人湘南バリアフリーツアーセンターの榊原正博理事長の言葉です。
その言葉のとおり、モニターツアーに参加した障害のある方や介助者の方からは、「びっくりするほど楽しかった。障害のある娘がイキイキしていて、付き添いの私もとても楽しめました。水陸両用車いす、最高です。健常者の親の私も心地よく海を楽しめました。海に行く時にレンタルがあれば是非レンタルしたいです。」「専用機材の活用、そして声をかけてくださる皆さんにサポートしていただき、いつもは楽しめない海も一緒にリラックスして楽しむことができました。」と嬉しいコメントをいただきました。

バリアフリービーチでのモニターツアー参加者の集合写真

開催場所

東京から南へおよそ160km、こころ動かす海の青さと白い砂浜、静かで美しい新島。その玄関口である新島港のそばにある黒根海岸が、今回のバリアフリービーチの会場です。シャワーと更衣室があり、隣接する新島港船客待合所のバリアフリートイレも利用可能です。

新島黒根海岸の風景

ワークショップ

今回のバリアフリービーチでは旅行会社等の参加者が運営の体験を行います。そのため、前日に運営方法のノウハウを伝えるワークショップを実施しました。講師である榊原氏が、障害のある方に対応する心構え、バリアフリービーチの目的と注意点、そして運営時に必要なポイントを解説しました。
榊原氏は医療機器のエンジニアを務めていた時に、研修で訪れたスウェーデンで障害者がビーチでリラックスして過ごす姿に感動し、バリアフリービーチを日本でも実現しようと決意したことを話されました。アクセスマットや水陸両用車いすなどを導入して、神奈川県鎌倉市材木座海岸での活動を皮切りに、現在は全国50カ所以上でバリアフリービーチ運営や支援をしています。

榊原理事長による講演の様子

バリアフリービーチの準備

当日は、バリアフリービーチの設営からスタートします。アクセスマットである「モビマット」を護岸から波打ち際まで敷き、車いすが走行しやすい道を設置しました。アクセスマットは、砂上、雪上などで歩行者の歩行や車両の走行を容易にするマットです。アクセスマットの上では、通常の車いすでも介助者が押すことにより、また電動車いすでも容易に波打ち際まで進むことができます。また、今回のバリアフリービーチでは、車いすけん引装置「JINRIKI」や水陸両用車いす「モビチェア」を準備しました。これにより、アクセスマットがない場合でも介助者による支援で砂浜を歩行することもできます。

砂浜に敷いたモビマットの上を車いすが自力で波打ち際に進む様子
水陸両用車いす「モビチェア」の乗車体験の様子
砂浜で車いす牽引装置を使用したサポート体験の様子

バリアフリービーチで障害者そして介助者も海に入ることで笑顔に

障害者は介助者と共に、車いすけん引装置付きの車いすと水陸両用車いすを使い波打ち際まで進み、海水浴体験をしました。潮流や波の状態を確認しながら、障害者1人に対して3人以上のサポート体制で2時間実施しました。海に入ってしまえば、障害者も介助者も一緒になって楽しむことができます。水陸両用車いすや浮き輪を使い、気持ちよさそうに泳ぐ姿が印象的でした。

障害のある方の海水浴体験の様子
水陸両用車いすを使用した海水浴体験の様子

なお、海水浴の介助において、障害者が海から上がる時がもっとも重労働となります。濡れることで重さも増え、また足場も悪くなるためです。当日は、安全のため、原則として水陸両用車いすを使って海から上がりました。
障害者や介助者だけでなく、サポートにあたった事業者も笑顔を浮かべ、和やかな雰囲気が広がりました。バリアフリービーチは、関わる人全員を笑顔にするイベントだと感じさせるひとときでした。

バリアフリービーチでのモニターツアー参加者の集合写真
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