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大島の自然体験の魅力
山や大地は遠くから眺めるだけでなく、「その場に立ち、全身で感じられる場所」です。 大島の自然体験プログラムは、障害のある方や高齢の方、そのご家族や介助者も同じ景色を共有しながら歩けるよう工夫されています。 専用機材やサポート体制を整えることで、「山道は不安」「足元が心配」と感じていた方でも、安心して島の自然に触れられる環境が広がっています。

大島「温泉ホテルルート」
トレッキング体験モニターツアー 開催レポート

東京都では、障害のある方や高齢の方など、誰もが自然を安心して楽しめる観光環境づくりを進めています。その一環として、伊豆大島で自然体験モニターツアーが実施されました。本記事では、その様子をご紹介します。

動画

目 次

大島 自然体験モニターツアーの概要

東京都は10月2~3日、「令和7年度 誰もが楽しめる自然体験型観光推進事業」の一環として、伊豆大島(東京都大島町)で「大島トレッキング体験ワークショップ」を実施しました。モニターツアーには、障害のある参加者とその介助者に加え、旅行会社や自然体験サービス事業者などが参加しました。
講師には、高齢者や障害のある方の旅づくりに取り組むNPO法人ユニバーサルツーリズム総合研究所 長橋正巳理事長を迎え、1泊2日で火山島ならではの自然を舞台にしたトレッキング体験と運営方法の共有が行われました。

モニターツアー参加者の集合写真

開催場所

会場となった伊豆大島は、東京・竹芝客船ターミナルから高速ジェット船で約1時間45分の場所にある、首都圏から訪れやすい離島です。島の中央にはシンボルである三原山がそびえ、黒い溶岩の大地や広がる空、海を望む景色など、火山島ならではのダイナミックな自然が広がっています。
トレッキングの舞台となった三原山周辺は、未舗装路や緩やかな坂道が続く一方で、展望台や休憩できる場所も点在しており、景色を楽しみながら歩ける環境が整っています。地層断面やジオパーク施設など、火山の成り立ちを学べるスポットも近く、自然観察と散策の両方を味わえるフィールドです。
都心から船で気軽にアクセスできる立地でありながら、非日常の大地のスケールを体感できる点が大きな魅力となっています。今回は、火山島ならではの地形と景観を楽しめる大島温泉ホテルルートをトレッキングしました。スタート地点の大島温泉ホテルから「再生の一本道」を進みます。この道は木々が生い茂った樹海からなる「こもれびトンネル」に始まり、やがて低木の植物や草原地帯へと移り変わり、溶岩地帯へと至る「いつか森になる道」へと続きます。そして、荒々しい溶岩地帯が広がる「ジオ・ロックガーデン」へと入りさらに進んでいくと、「裏砂漠・風の丘」。その先には広大な黒い世界「裏砂漠」が広がります。

「再生の一本道」を歩く参加者の様子

自然体験の準備

大島でのトレッキング体験では、参加者が安心して火山の大地を歩き、自然を身近に感じられるよう専用のサポート機材を使用しました。これらの機材は事前に島内へ搬入され、当日の移動や体験が安全に行えるよう準備が整えられました。ここでは、今回のトレッキングで活用された主な機材を紹介します。

1)アウトドア用車いす(HIPPOcampe)
砂利道や火山れき、未舗装の山道でも安定して進めるアウトドア用の車いすで、トレッキングの移動を支える中心的な機材です。太く大きなタイヤで凸凹道でも沈みにくく、揺れが少なく、介助者が前後左右から支えやすい構造で、火山の大地という足元の不安定な環境でも自然の中へ踏み出す最初の一歩を後押ししてくれます。

2)車いすけん引装置(JINRIKI)
車いすに取り付けることで「押す」だけでなく「引く」力を使える補助装置で、坂道や砂利道でも少ない力で移動できるようになります。上り坂や長い直線で力を発揮し、介助者の負担を軽減しながら揺れを抑えた安定した進行を可能にします。

3)電動アシスト付きオフロード用車いす eトライク
イギリスマウンテントライク社による自走式の電動アシスト付きオフロード用車いすで、森の中のトレイルや町の散策、公園の散歩など行動範囲を広げます。ユニークなレバーシステムで走行性に優れ、坂道の上りや自然路で必要に応じて電動アシストを利用できます。※大島では大島椿製油所にて事前予約制で貸し出しています。

4)電動アシスト付きアウトドア用介助型車いす eプッシュ
イギリスマウンテントライク社による電動アシスト付きアウトドア用介助型車いすで、介助者が押すスタイルに電動モーターによるアシストを加えることで、あまり力のない方でもさまざまな路面に対応できます。※大島では大島椿製油所にて事前予約制で貸し出しています。

アウトドア用車いす(HIPPOcampe)

HIPPOcampe

車いすけん引装置(JINRIKI)

JINRIKI

電動アシスト付きオフロード用車いす eトライク

eトライク(左)/eプッシュ(右)

大地を歩くよろこびを、みんなで共有

準備が整うと、参加者は介助者やスタッフと一緒にゆっくりとトレッキングコースへ進みました。アウトドア用車いすや補助機材を使いながら、足元の砂利や傾斜を確認しつつ、無理のないペースで歩みを進めます。路面状況や風の強さを随時確認し、安全を最優先に複数名でサポートし、体調や疲労に配慮しながら短い区間ごとに休憩を挟んで進行しました。

黒い溶岩の大地や広がる空を前にすると、参加者の表情は自然とほころび、達成感が広がりました。「こんな場所まで来られるとは思っていませんでした。」「同じ景色を一緒に見られたことが何より嬉しいです。」これまで山道を歩くことをためらっていた方も、風や地面の感触、遠くに見える三原山の姿を実際に感じながら、介助者と同じ時間を共有することができました。大地は「遠くから眺める風景」ではなく、「ともに味わえる体験」へと変わる瞬間を共有する時間となりました。

トレッキングコースで車いすをサポートする様子
トレッキングコースで車いすをサポートする様子
トレッキングコースで車いすをサポートする様子

以下のサイトでは、大島の観光施設に関するバリアフリー情報を紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
https://www.sangyo-rodo1.metro.tokyo.lg.jp/tourism/accessible/islands/oshima.html

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